銘酒「田中六五」で知られる白糸酒造。
1855年の創業以来、
全国的にも珍しい「ハネ木搾り」の手法で
お酒を造り続けています。
羽金山が育くむ「水」
福岡県指定の景勝地・白糸の滝が流れる羽金山。豊かな自然と清らかな水に恵まれたこの山の、地下250mから掘り起こした岩盤地下水を仕込み水として使用しています。
上品な香りを醸す「米」
原料となる米は地元糸島産「山田錦」。心白が大きく、大粒でしっかりとした酒造りに最適のお米です。口に含んだ時に鼻からフワッと抜ける上品な香りが特徴で、お酒にほどよい甘さとまろやかな香りを醸します。
ハネ木搾り
「ハネ木搾り」とは、てこの原理を用いた昔ながらの上槽法です。
1つ40キロ〜100キロを超える巨石を一つずつハネ木にぶら下げていき、お酒が入った酒袋に徐々に圧をかけ、最大1トンを超える重しでゆっくりともろみを搾ります。
全国的に機械搾りが主流となった昨今、「ハネ木搾り」の手法でお酒を造り続けている蔵はほとんど現存していません。
重労働かつ搾りに時間がかかるため、大量生産に向かない「ハネ木搾り」。しかしその手法でお酒を造り続けることは、品質を守る上で絶対に譲れないこだわりだといいます。
「ハネ木搾り」は自然の圧力で搾るため、もろみを最後まで搾り切ることができません。
搾り粕が厚く残りますが、その分雑味が残らずまろやかで、すっと喉を通る味わいが生まれるのです。
醸す
初心者から
玄人まで楽しめる日本酒
一押しは「白糸55」。糸島産山田錦を55%精米して造られる純米吟醸です。まるでワインのように飲みやすく、しかし決して料理の味を邪魔しない上品で軽やかな香り、すっと体に沁み入るような喉越しで、食中酒にぴったりのお酒です。「白糸35」は芳醇でフルーティな香りが魅力的。こちらは食前酒におすすめです。ハネ木搾りが実現するまろやかな味わいをぜひご堪能ください。
「四里四方に病なし」ー自分の身の回りで育った食材を食べることで、健康でいられるという諺があります。白糸酒造のお酒に合う食べ物を7代目 田中信彦社長に伺ったところ、「この諺にあるように、ぜひこの地域の旬の食べ物を楽しみながら白糸酒造のお酒もご一緒に味わっていただければ」と語ってくださいました。